㊶『不求堂百絶』天保6年10月刊行(1835年:巻菱湖59歳)

序文:天保6年嘉平月 佐藤一斎撰・市河米庵書 / 大窪詩仏書 / 天保6年臘月 菊池五山撰・巻菱湖書
跋文:天保6年仲冬 / 天保6年12月

㊷『溪琴山房詩』天保8年6月刊行(1837年:巻菱湖61歳 / 序文:天保7年・巻菱湖60歳)

序文:天保7年10月 斎藤拙堂撰・巻菱湖書 / 天保7年中秋 野呂隆訓撰・敬齋垣内貞書 / 天保7年8月 梅辻春樵撰・巻菱湖書 / 仁科白谷撰・北圃有親書
跋文:天保11年3月 広瀬旭荘題・北圃有親書

㊸『濟急記聞』天保7年以降刊行(1836年:巻菱湖60歳)

序文:小宮山楓軒題・巻菱湖書

㊹『清嘉録』天保8年刊行(1837年:巻菱湖61歳)

序文:天保8年8月 朝川善庵撰・巻菱湖書 / 道光10年6月朔日 宛山老人承書 / 劍峰老人日新序

『清嘉録』は天保8年刊行と国立国会図書館サーチに記載があります。
参考:国立国会図書館サーチ(https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/

㊺『瘍科秘録』弘化4年仲冬刊行(1847年:巻菱湖没後4年 / 序文:天保8年・巻菱湖61歳)

序文:天保8年南至 堤它山識・巻菱湖書 / 天保8年涂月 多紀元堅撰・館柳湾書 / 天保8年嘉平月 海保漁村識・渡邊書 / 天保8年12月 本間棗軒識

㊻『詞林合壁』天保2年6月刊行(1831年:巻菱湖55歳 / 序文・天保9年:巻菱湖62歳)

序文:天保9年如月下浣 古賀侗庵撰・巻菱湖書 / 天保8年小至日 / 天保9年 菊池五山述 / 天保8年仲冬

『詞林合壁』は、全12巻から成っており、8巻の末に「天保2年辛卯6月 藩刻 発兌」と記されています。恐らくその後の再版、若しくは9巻からの続編の刊行時に序文を加えたものと思われます。

参考:和刻本類書集成 第6輯(https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/

㊼『秦漢瓦当図』天保9年秋以降刊行(1838年:巻菱湖62歳)

序文:天保9年秋中 松崎慊堂識・巻菱湖書 / 天保9年5月竹酔日 亀田綾瀬題・中沢雪城書 / 五華山人井鳴子寉撰・貫齋大野善書 / 巻菱湖識
跋文:館柳湾識 77歳・館霞舫書

㊽『北道遊簿』天保10年以降刊行(1839年:巻菱湖63歳)

序文:天保10年南呂 林檉宇題・巻菱湖書 / 天保10年仲秋上澣 川田興撰
跋文:天保10年中秋後一日 佐藤一斎書

㊾『縮臨治平本陶淵明集付三謝詩』天保11年菊節以降刊行(1840年:巻菱湖64歳)巻菱湖 一部版下書

序文:天保11年小春 林述斎題・巻菱湖書
跋文:天保11年菊節 松崎慊堂識

『縮臨治平本陶淵明集付三謝詩』別名、陶淵明集は菱湖の友人・松崎慊堂の編著ということもあり、菱湖が天保7年(1836年・菱湖60歳)頃から版下を手がけていますが、序と第三巻の首までと松崎慊堂の跋文に記されており、その個所も参考に掲載しました。版下の書き始め等に関しては、先行文献・慊堂日暦等を参考にしています。

㊿『磨光編』天保13年孟冬以降刊行(1842年:巻菱湖66歳)

序文:松崎慊堂撰・巻菱湖書
跋文:天保13年孟冬

刊行年は、跋文に「天保壬寅孟冬」と記載のため採用しました。序文は、年の記載が無いため書いた年は不明ですが、本文中にいくつかの年の記載があり筆者等含め紹介をします。「古鏡磨洗 柳湾八十一老人館機(題)」「天保六年歳在乙未冬十月 常松道識」「天保十三年龍集壬寅夏五磐渓學久大槻清崇・蒋塘大竹培書」「天保辛丑四月白河崑陽筑井清題・谷南矢嶋信書」になります。